実在のルイ先生

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この映画のモデルであるルイ先生の名前はルイ・ライホン(呂麗紅)。
夫の謝鴻慈は映画同様、博物館の展示デザイナーで、映画ほどの大きさではないが実際にギロチンの展示を手がけていた。

2009年、香港郊外の元朗(ユンロン)にある元岡(ユンコン)幼稚園が、資金難で閉園の危機にあり、4500香港ドルで園長を募集しているというニュースが話題になった。4500香港ドル=約6万円は、「普通の園長先生の給与に比べると1/6〜1/8、有名幼稚園の園長なら10倍の給与もあり得る」(クワン監督)ということで、こんな金額で誰がやるのだろうとニュースは大きな注目を集めた。しかも給与が低いだけでなく、園長であり教員であり、さらには清掃から用具の準備、車の運転、なんでも1人でやらなければならない重労働。数人の応募はあったが、唯一、ルイ先生だけがこの幼稚園の園長になることを希望したそうだ。

この映画が公開されたことで、「エリート教育よりも設備のいい高級幼稚園よりも、先生の熱意やこどもを愛する心こそが一番」と気づいた香港市民は多く、現在、ユンコン幼稚園は、園児数68人。入園の空きを待つこどもが80人以上もいるという。
ルイ先生は現在も園長をつづけていて、フルタイムの先生が他に4名、その他にパートタイムやボランティアもいる。今はなんとか園を拡張して、あと15人は園児を増やせるようにしたいと願っている。
そしてルイ先生は、今でも4500香港ドルの園長先生だそうだ。
(2016.7.26の監督インタビューより構成)

ルイ先生の幼稚園を訪ねた監督とミリアム・ヨン

4500香港ドル園長を伝える実際の記事